小牧工科高校はどんな学校?偏差値・内申・倍率・学科・就職先を徹底解説

愛知県立小牧工科高校の完全ガイド|学科・実習設備・進路・入試情報 小牧工科高校

愛知県公立高校の情報をどこよりも詳しく発信する、名学館小牧新町校 塾長の吉澤です。

今回は、愛知県立小牧工科高校について紹介します。

実はこの学校は、私にとって特別な学校です。

現在、私の息子は小牧工科高校環境科学科の3年生に在籍しており、卒業後の就職に向けて準備を進めています。また、ご縁があり現在はPTA会長も務めています。

PTA活動を通して学校と関わる中で、

塾長
塾長

小牧工科高校はとても良い学校なのに、その魅力が中学生や保護者に十分伝わっていない!!
やはりブログで伝えなければ!!
と思い、まずは学習塾向けの学校説明会を開いて頂くように山口校長先生にお願いしました。

山口校長
山口校長

わかりました。是非、やりましょう。

という経緯で今回学習塾向けの小牧工科高校学校説明会を開催頂くことになりました。

私自身も校内を見学し、先生方のお話を伺い、改めて小牧工科高校の魅力を実感しました。


しかし一方で、近年の小牧工科高校は定員割れが続き、「工科高校」というだけで選択肢から外してしまう中学生も少なくありません。

私自身、高校受験では工業高校や高専という選択肢を考えたことはありませんでした。

大学院を卒業し、日本特殊陶業へ就職しましたが、当時は今のように学校の情報を簡単に集められる時代ではなく、進路選択の情報源は親や先生から聞く話が中心でした。

しかし、今は違います。

学校説明会
ホームページ
SNSなど

を通じて、自分で情報を集め、学校を比較できる時代です。

だからこそ、

「知らなかったから選ばなかった」ではなく、「知ったうえで自分に合った学校を選んでほしい」。

そんな思いで、この記事を書いています。

この記事では、

  • 小牧工科高校の特色
  • 偏差値・内申・倍率
  • 6学科の特徴
  • 就職・進学実績
  • DXハイスクールとしての取組
  • 学校説明会で実際に見て感じたこと
  • 保護者・PTA会長・塾長、それぞれの立場から感じた魅力

をできるだけ分かりやすくお伝えします。

塾長
塾長

この記事は、小牧工科高校を勧めるための記事ではありません。高校選びで後悔する中学生や保護者を一人でも減らすために、実際に見て、聞いて、感じたことをできるだけ正確にお伝えすることを目的としています。

💬 小牧工科高校を志望している方へ

「今の内申で目指せる?」 「どの学科が合っている?」など、 小牧工科高校への進学について気になることがあれば、 お気軽にご相談ください。

小牧工科高校の受験・進路について相談する
  1. 小牧工科高校ってどんな高校?
    1. 小牧市内だけでなく幅広い地域から通学
    2. 就職に強い工科高校
    3. DXハイスクール指定校として未来の技術者を育成
      1. 📍 小牧工科高校へのアクセス
  2. 小牧工科高校の5つの魅力
    1. ①地元企業から高い信頼を得る「就職に強い工科高校」
    2. ②最新設備を活用した実践的な学び
    3. ③ DXハイスクール指定校として最先端の学びができる
    4. ④ 地域企業や大学との連携で、実践的な学びを深める
    5. ⑤ 資格取得から進学・就職まで充実した進路サポート
  3. 小牧工科高校にはどんな学科がある?特色をわかりやすく紹介!
    1. 機械科|設計から加工まで「ものづくり」の基本を学ぶ
      1. 機械科で学ぶ専門科目
      2. 見学して感じた機械科の特徴
    2. 航空産業科|航空機づくりを支える専門技術を学ぶ
      1. 航空産業科で学ぶ専門科目
      2. 航空機だけを学ぶのではなく、「ものづくり」の基礎もしっかり学ぶ
      3. 中日本航空専門学校とも連携
      4. 「航空産業科」という学科が小牧にある意味
      5. 見学して感じた航空産業科の特徴
    3. 自動車科|自動車の構造・整備を実践的に学ぶ
      1. 自動車科で学ぶ専門科目
    4. 電気科|電気設備・電子制御・電力技術を学ぶ
      1. 電気科で学ぶ専門科目
    5. 環境科学科 |「測る・調べる」技術で、ものづくりを支える
      1. 環境科学科で学ぶ専門科目
      2. 見学して印象に残った分析・計測機器
        1. 🔬 エネルギー分散型蛍光X線分析装置「EDX-7000」
      3. 🔬 走査型プローブ顕微鏡「SPM-9700HT」
      4. 🧪 原子吸光分光光度計「AA-7000」
      5. 🧪 高速液体クロマトグラフ「HPLC」
    6. 💻 情報デザイン科 | コンピュータ・制御・デザインを幅広く学ぶ
      1. 情報デザイン科で学ぶ専門科目
  4. 進路状況|就職・進学実績
    1. 就職状況|123名が学校就職
    2. 主な就職先|大手メーカーにも多数就職
    3. 進学状況|大学・専門学校への進学も可能
  5. 入試情報 合格ラインを徹底分析
    1. 入試結果
      1. 推薦・特色選抜結果
      2. 一般選抜・2次選抜結果
    2. 合格者内申分布
  6. まとめ

小牧工科高校ってどんな高校?

愛知県立小牧工科高校は、愛知県小牧市久保一色にある県立の工科高校です。

令和3年度(2021年度)に、それまでの
「小牧工業高校」から現在の「小牧工科高校」
へ校名が変更されました。現在は
機械科
航空産業科
自動車科
電気科
環境科学科
情報デザイン科
の6学科を設置しており、環境科学科、情報デザイン科では2年生から生活コースを選択できます。地域産業を支える技術者の育成に力を入れている高校です。

小牧市内だけでなく幅広い地域から通学

学校は名鉄小牧線「田県神社前駅」から徒歩約15分の場所にあり、小牧市だけでなく、犬山市・江南市・岩倉市・春日井市・北名古屋市・一宮市など、尾張地区を中心に多くの生徒が通学しています。

また、小牧ICや国道41号線にも近く、企業との連携や校外実習などにも恵まれた立地です。

就職に強い工科高校

小牧工科高校の最大の特徴は、就職に強いことです。

令和7年度は1,786社から3,132枚もの求人票が寄せられ、就職希望者の**年度内内定率は100%**という実績を誇ります。

トヨタ自動車グループをはじめ、デンソー、アイシン、三菱重工業、JR東海など、地域を代表する企業への就職実績も豊富です。

もちろん就職だけではなく、大学や専門学校への進学を目指す生徒もおり、一人ひとりの進路希望に合わせたサポートが行われています。

DXハイスクール指定校として未来の技術者を育成

小牧工科高校は、文部科学省のDXハイスクール指定校です。

AIやプログラミング、CAD、ICTなど、これからの製造業や社会で必要となるデジタル技術を学ぶ環境づくりが進められており、従来の「工業高校」のイメージとは大きく異なる教育が行われています。

塾長
塾長

実際に学校を見学して感じたのは、「昔ながらの工業高校」というイメージとは大きく異なり、最新設備やデジタル技術を活用した実践的な学びが充実していることでした。次の章では、小牧工科高校ならではの特色について詳しくご紹介します。

愛知県立小牧工科高校の正門と校舎
学校名
愛知県立小牧工科高等学校
所在地
愛知県小牧市久保一色5780-1
設立
1963年
令和3年度に小牧工業高校から校名変更
学科
機械科・航空産業科・自動車科・電気科・環境科学科・情報デザイン科・生活コース
最寄駅
名鉄小牧線「田県神社前駅」から徒歩約15分
通学エリア
小牧市・犬山市・江南市・岩倉市・春日井市・北名古屋市など
特徴
就職に強い DXハイスクール指定校 地域企業との連携

📍 小牧工科高校へのアクセス

小牧工科高校の5つの魅力

①地元企業から高い信頼を得る「就職に強い工科高校」

小牧工科高校は、愛知県内でも就職に強い工科高校として知られています。

卒業後は大学や専門学校へ進学する生徒もいますが、多くの生徒が製造業を中心とした優良企業へ就職しています。自動車産業が盛んな愛知県という地域性を生かし、長年にわたって地元企業との信頼関係を築いてきたことも、小牧工科高校の大きな強みです。

また、企業から寄せられる求人は非常に多く、生徒一人ひとりが希望する職種や企業を選びやすい環境が整っています。

就職実績や主な就職先については、後ほど詳しく紹介しますが、
「高校卒業後すぐに働きたい」
「ものづくりの仕事に就きたい」

と考えている人にとって、小牧工科高校は非常に魅力的な進路の一つと言えるでしょう。

②最新設備を活用した実践的な学び

小牧工科高校では、座学だけでなく、実際に手を動かしながら学ぶ実習を重視しています。

校内には工作機械やレーザー加工機、ウォータージェット加工機など、実際のものづくりの現場でも使用される設備が導入されており、生徒は高校生のうちから本格的な技術や知識を身につけることができます。

また、航空産業科では実物の航空機を使用した実習が行われるなど、各学科の特色を生かした専門的な授業が充実しています。教科書だけでは学べない「現場で役立つ技術」を身につけられることは、小牧工科高校ならではの大きな魅力です。

私が学校を見学した際にも、多くの実習設備が整備されており、生徒が実践的な技術を学べる環境が充実していることを実感しました。

小牧工科高校の実習設備 FANUC ROBODRILL α-D14MiB5 マシニングセンタ
FANUC製マシニングセンタによる実践的な加工実習。
塾長
塾長

工科高校には聞き慣れない専門用語がたくさん登場します。
「+ ○○とは?」をクリックすると詳しい説明が開きます。気になるものがあれば、ぜひご覧ください。

マシニングセンタとは?

マシニングセンタとは、コンピュータで制御される工作機械です。

金属を削ったり穴を開けたりする加工を自動で行うことができ、自動車や航空機、精密機器など様々な製品の製造現場で活躍しています。

小牧工科高校では、実際の工場でも使用されるFANUC製「ROBODRILL α-D14MiB5」を使って実践的な加工技術を学ぶことができます。

▶ 詳しい製品情報は
FANUC公式サイト
をご覧ください。

小牧工科高校に設置されているAMADA BREVIS 1212AJレーザー加工機
金属加工の実習で使用されるAMADA製レーザー加工機。
レーザー加工機とは?

レーザー加工機は、高出力レーザーを使って金属などを高精度で切断・加工する工作機械です。

複雑な形状でも正確に加工できるため、自動車・航空機・精密機器など幅広い分野で活用されています。

▶ 詳しい製品情報は
AMADA公式サイト
をご覧ください。

小牧工科高校に設置されたSUGINOウォータージェット加工機
高圧水を利用したウォータージェット加工を学べる実習設備。
ウォータージェット加工機とは?

ウォータージェット加工機は、超高圧の水を細いノズルから噴射し、材料を切断・加工する工作機械です。

金属を切断する場合は、水に研磨材(研磨剤)を混ぜて噴射することで、ステンレスやアルミニウム、チタンなどの硬い材料も高精度に加工できます。

熱を加えずに切断できるため、材料が変形しにくく、金属だけでなく樹脂・ガラス・セラミックス・ゴムなど様々な材料の加工に利用されています。

小牧工科高校では、実際の製造現場でも使用されているスギノマシン製ウォータージェット加工機を用いて、最先端の加工技術を学ぶことができます。

▶ 詳しい製品情報は
株式会社スギノマシン 公式サイト
をご覧ください。

小牧工科高校 航空産業科のフライトシミュレーター
航空産業科で使用される本格的なフライトシミュレーター。

③ DXハイスクール指定校として最先端の学びができる

DXハイスクールをイメージしたデジタル教育のイラスト
小牧工科高校は文部科学省「DXハイスクール」指定校として、ICT・AI・プログラミングなど最先端のデジタル教育に取り組んでいます。

小牧工科高校は、文部科学省が推進する
「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」
の指定校です。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、AIやIoT、データサイエンスなどのデジタル技術を活用して、新しい価値を生み出す取り組みのことです。

小牧工科高校では、このDXハイスクール事業を活用し、専門的な設備やICT環境の整備を進めることで、生徒がこれからの社会で必要とされるデジタル技術や課題解決力を身につけられる教育に力を入れています。

工業高校ならではの専門技術に加え、デジタル技術や情報活用能力を学べることは、これからの製造業や航空産業を目指す生徒にとって大きな魅力といえるでしょう。

DXハイスクールとは?

DXハイスクール(高等学校DX加速化推進事業)は、文部科学省が指定する事業です。

AIやプログラミング、データサイエンスなどのデジタル技術を活用できる人材を育成することを目的としており、採択された学校ではICT環境や実習設備の充実が進められています。

小牧工科高校でも、この制度を活用して専門教育の充実やデジタル技術を取り入れた授業が行われています。

IoTとは?

IoT(Internet of Things:モノのインターネット)とは、機械や家電、自動車など様々な「モノ」をインターネットにつなぎ、情報をやり取りする技術です。

例えば、工場では機械の稼働状況をリアルタイムで確認したり、故障の予兆を検知したりするためにIoTが活用されています。

製造業の現場では欠かせない技術となっており、小牧工科高校でもこれからのものづくりを支える重要な技術として学ぶことができます。

④ 地域企業や大学との連携で、実践的な学びを深める

日本特殊陶業株式会社(Niterra)本社・小牧工場 外観(小牧工科高校の学校見学時に撮影)
小牧工科高校の学校見学で訪問した日本特殊陶業株式会社(Niterra)本社・小牧工場。地域企業と連携した実践的な学びの一環として、工場見学や安全教育が行われています。

小牧工科高校では、地域企業や大学、専門学校と連携し、学校で学んだ知識や技術を実社会につなげる取組が行われています。

企業の担当者から直接話を聞く機会もあり、在校生から聞いた実例では、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社東名化学工業株式会社の方が来校したとのことです。企業の仕事内容や製造現場について直接学ぶことで、働くことへの理解を深め、将来の進路を考えるきっかけにもなります。

また、校外で実際の製造現場を見学する機会もあります。例えば、日本特殊陶業株式会社(グローバルブランド:Niterra)では、工場を訪問し、機械や工具の安全な取り扱いについて学ぶ機会が設けられています。さらに、東洋紡株式会社を訪問したこともあり、実際の製造現場や最新の設備を見学することで、授業や実習で学ぶ内容が社会の中でどのように活用されているのかを実感できます。

塾長
塾長

古巣の日本特殊陶業は小牧工科から自転車で7分
日東紡の犬山工場も車で25分程度でつきます。
周辺に大企業の工場が多いので、企業との連携が取りやすいのは納得です。

大学や専門学校との連携も進められており、名古屋経済大学愛知産業大学中日本自動車短期大学などと連携協定を締結しています。学校外の専門的な設備を活用した体験実習や出前講座、交流活動などを通して、高校の授業だけでは得られない学びに触れられることも、小牧工科高校の魅力です。

▶ 詳しくは小牧工科高校公式ホームページ「高大連携」をご覧ください。

出典

・愛知県立小牧工科高等学校「高大連携」
・愛知県立小牧工科高等学校「DXハイスクール」の取組
・参考:中日BIZナビ「小牧工科高校生が日特小牧工場訪問 機械や工具の安全な取り扱い学ぶ」(2024年6月6日・会員限定記事)

⑤ 資格取得から進学・就職まで充実した進路サポート

小牧工科高校では、資格取得のサポートから進学・就職まで、一人ひとりの希望に合わせた進路指導が行われています。

工業高校ならではの専門知識や技術を生かし、第二種電気工事士危険物取扱者技能検定など、就職や進学で評価される資格の取得を目指すことができます。資格取得に向けた補習や実技指導も行われており、多くの生徒が在学中に複数の資格を取得しています。

進路指導では、就職希望者には企業研究や履歴書作成、面接指導など、一人ひとりに合わせたきめ細かなサポートが行われています。

塾長
塾長

私は前職で日本特殊陶業株式会社の品質管理に携わり、現在は学習塾を経営する中で講師の採用も行っています。その経験から感じるのは、資格の数だけではなく、
「目標を持って努力し、それをやり遂げた経験」
が高く評価されるということです。
小牧工科高校では、資格取得や実習、企業との連携を通して、その経験を積み重ねることができます。こうした高校生活での積み重ねは、就職を目指す生徒はもちろん、大学進学を考える生徒にとっても、将来必ず役立つ大きな財産になるでしょう。

小牧工科高校にはどんな学科がある?特色をわかりやすく紹介!

小牧工科高校には、機械・電気系環境・デザイン系の2つの系統があり、全部で6つの専門学科が設置されています。

1年生では系統ごとの基礎を学び、2年生から専門学科に分かれてより専門的な知識や技術を身に付けます。

機械科|設計から加工まで「ものづくり」の基本を学ぶ

小牧工科高校 機械科の旋盤実習
旋盤などの工作機械を使い、ものづくりの基礎技術を学ぶ機械科

機械科では、金属を削る・穴を開ける・溶接する・設計するといった「ものづくり」の基本技術を幅広く学びます。

実習を中心とした授業が多く、図面を描くだけではなく、自分で設計したものを実際に加工して形にする力を身に付けられるのが大きな特徴です。

小牧工科高校では、工場で使われているような工作機械や溶接設備を使いながら、就職後すぐに役立つ実践的な技術を学びます。

機械科で学ぶ専門科目

機械科では、実習だけではなく、設計・材料・品質管理・生産管理まで、ものづくりに必要な知識を体系的に学びます。教育課程には次のような専門科目が配置されています。

機械科で学ぶ専門科目
専門科目
主な学習内容
🛠️実習
工作機械の操作や金属加工、溶接などを実践的に学びます。
📐製図
機械図面の読み方・描き方や、製図の基本を学びます。
🔩機械工作
金属の加工方法や工作機械の仕組み、切削加工の基礎を学びます。
⚙️機械設計
機械を安全に動かすための設計方法や設計計算を学びます。
🧱工業材料技術
金属などの工業材料の種類・性質・用途について学びます。
📊工業管理技術
品質管理・生産管理・安全管理など、製造現場に必要な管理技術を学びます。
🔥原動機
エンジンなど、動力を生み出す機械の構造や働きを学びます。
🏭生産技術
製品を効率よく生産するための工程や生産システムについて学びます。
🚗自動車工学
自動車の構造やエンジン、走行の仕組みについて学びます。
電気回路
モーターや機械制御に必要な電気回路の基礎を学びます。

※教育課程表には、このほか「工業技術基礎」「課題研究」も記載されています。

設計から加工、品質管理まで一連の流れを学べるため、製造業で幅広く活躍できる知識と技術が身に付きます。

見学して感じた機械科の特徴

学校説明会では、実際の実習室を見学しました。

小牧工科高校 機械科の旋盤実習
旋盤などの工作機械を使い、ものづくりの基礎技術を学ぶ機械科
小牧工科高校機械科のフライス盤実習室
機械科のフライス盤実習室。フライス盤を使って平面加工や溝加工などの切削加工技術を学びます。

まず印象的だったのは、機械加工実習室の充実した設備です。フライス盤やボール盤、シャーリング(板金切断機)、ロールベンダーなど、多くの工作機械が設置されており、切削加工から板金加工まで幅広い技術を学べる環境が整っていました。機械を見学しただけでも、実践的なものづくり教育に力を入れていることが伝わってきます。

小牧工科高校機械科のシャーリング・ロールベンダー実習室
シャーリングによる板金切断やロールベンダーによる曲げ加工など、板金加工の基礎技術を学ぶ実習室です。
小牧工科高校機械科の溶接実習室
排煙装置を備えた溶接実習室。一人ひとりが安全に配慮された環境で、本格的な溶接技術を学びます。

さらに、溶接実習室には複数の溶接ブースが整備され、それぞれに排煙装置が設置されていました。安全管理を徹底した環境の中で、一人ひとりが本格的な溶接技術を学べる設備となっています。

また、旋盤実習室では、多くの生徒が実際に旋盤を操作しながら実習を行っていました。先生が実習室内を巡回し、一人ひとりの作業を確認しながら丁寧に指導する姿が印象的でした。実際に機械に触れ、加工を繰り返し経験することで、製造業で求められる技術や安全意識を自然と身に付けられる環境だと感じました。

小牧工科高校の実習設備 FANUC ROBODRILL α-D14MiB5 マシニングセンタ
FANUC製マシニングセンタによる実践的な加工実習。
小牧工科高校に設置されているAMADA BREVIS 1212AJレーザー加工機
金属加工の実習で使用されるAMADA製レーザー加工機。

このほかにも、マシニングセンタ、レーザー加工機、ウォータージェット加工機など、企業でも使用されている最新の工作機械が導入されています。基礎的な加工技術だけでなく、NC工作機械やデジタルものづくりまで学べることも、小牧工科高校機械科の大きな魅力です。


航空産業科|航空機づくりを支える専門技術を学ぶ

小牧工科高校 航空産業科の航空機組立実習室
航空機の製造・整備・品質管理について学ぶ航空産業科

小牧工科高校の航空産業科は、航空機の製造や航空宇宙産業に関わるものづくりの技術を学ぶ学科です。

小牧市周辺には航空宇宙関連企業が集積しており、こうした地域産業のニーズを背景として、2019年4月に**愛知県内初の「航空産業科」**として新設されました。

「航空産業科」という名前から、飛行機の操縦やパイロットを目指す学科をイメージする人もいるかもしれません。

しかし、小牧工科高校の航空産業科で中心となるのは、航空機を“つくる側”の技術です。

機械加工や製図、機械設計といった工業高校としての基礎を身に付けながら、航空機製造に必要となる専門的な知識や技術を学んでいきます。

航空産業科で学ぶ専門科目

学校の教育課程表を見ると、2・3年生では「実習」「製図」「機械工作」「機械設計」に加えて、航空産業科ならではの専門科目として**「航空産業」**が設定されています。

また3年生では「課題研究」に取り組み、選択科目として「工業管理技術」も設定されています。

機械科と共通する「ものづくり」の基礎を学びながら、そこから航空産業に必要な専門性へ発展させていくカリキュラムになっていることが分かります。

航空産業科で学ぶ専門科目
専門科目
主な学習内容
🛠️実習
航空機に関わる加工・組立・整備など、ものづくりに必要な技術を実践的に学びます。
📐製図
機械や航空機部品の図面を読み取る力や、製図の基本を学びます。
✈️航空工学
航空機が飛ぶ仕組みや機体の構造など、航空機に関する基礎的な知識を学びます。
🔩機械工作
金属の加工方法や工作機械の仕組みなど、航空機部品の製造にもつながる加工技術の基礎を学びます。
⚙️機械設計
機械を安全に機能させるために必要な設計の考え方や、設計計算について学びます。
🧱工業材料技術
金属をはじめとする工業材料の種類・性質・用途など、ものづくりに必要な材料の知識を学びます。
📊工業管理技術
品質管理・生産管理・安全管理など、製造現場で必要となる管理技術について学びます。
🔥原動機
エンジンなど、動力を生み出す機械の構造や働きについて学びます。
🏭生産技術
製品を効率よく、安定した品質で生産するための工程や生産技術について学びます。
電気回路
機械や各種装置に利用される電気回路について、基礎から学びます。

※教育課程表には、このほか「工業技術基礎」「課題研究」も記載されています。

※科目名は小牧工科高校の教育課程表に基づいています。各科目の具体的な学習内容については、科目名・学科の性格から分かりやすく要約しています。

航空機だけを学ぶのではなく、「ものづくり」の基礎もしっかり学ぶ

ここは中学生や保護者に伝えておきたいポイントだと思います。

航空産業科だからといって、3年間ずっと航空機だけについて勉強するわけではありません。

教育課程を見ると、機械工作・機械設計・製図・実習など、機械科とも共通する工業の基礎科目が含まれています。

航空機は非常に高い精度や品質、安全性が求められる製品ですが、その製造を支えているのも、機械加工、設計、測定、品質管理といった「ものづくり」の基本です。

そのため航空産業科では、航空機についての専門知識だけではなく、製造業で幅広く活用できる基礎技術を身に付けられるところも大きな特徴だと考えられます。

中日本航空専門学校とも連携

中日本航空専門学校 公式ホームページ
▲画像をクリックすると「中日本航空専門学校」公式ホームページをご覧いただけます。

さらに注目したいのが、中日本航空専門学校との連携です。

小牧工科高校は2021年に中日本航空専門学校と連携協定を締結しています。学校公式ホームページによると、専門学校の施設・設備を活用した体験実習、教員派遣による出前講座、生徒同士の交流などを行うことを目的としています。

つまり、高校の設備や授業だけで航空産業を学ぶのではなく、航空分野の専門教育を行っている学校とも連携しながら学べる環境が用意されています。

「航空産業科」という学科が小牧にある意味

小牧市周辺は、航空宇宙産業に関わる企業が集まる地域です。小牧市内には約20社の関連企業があり、県内有数の航空宇宙産業の集積地となっています。

こうした地域産業のニーズを背景に、小牧工科高校では2019年4月、県内初となる「航空産業科」が設置されました。

その特徴は進路にも表れており、三菱重工業、川崎重工業、SUBARU 航空宇宙カンパニーなど、航空宇宙関連企業への就職実績があります。

つまり航空産業科は、地域の産業と高校教育が直接つながっている学科です。

航空機が好きな生徒だけでなく、精密なものづくりや製造業の仕事に興味がある生徒にも、ぜひ注目してほしい学科だと思います。

小牧工科高校「学科・コース」
中日本航空専門学校との連携協定について

見学して感じた航空産業科の特徴

小牧工科高校の航空実習棟の外観
航空産業科の実習で使用される航空実習棟

航空産業科でまず印象に残ったのが、航空分野に特化した実習設備です。

小牧工科高校の航空実習棟に展示されている中日本航空専門学校の実機

タイトル
航空実習棟に置かれている中日本航空専門学校の実機

専用の航空実習棟には「航空機組立実習室」や「航空原動機実習室」があり、航空機の機体構造やエンジンについて、実物や実習教材を使いながら学べる環境が整えられていました。

小牧工科高校 航空産業科の航空機組立実習で使用する機体構造教材
航空機の骨組みや外板の構造を学ぶ機体組立の実習教材
小牧工科高校 航空産業科の実習で使用するリベットとクレコ
航空機の機体組立に使用するブラインドリベット、ソリッドリベット、クレコ

航空機組立実習室では、機体の骨格を実際に組み立てながら構造を学びます。ブラインドリベットやソリッドリベット、クレコなど、航空機製造で使われる部品や工具を用いた実践的な実習が行われていることも特徴です。

小牧工科高校 航空産業科の航空原動機実習で使用する航空機エンジン
航空原動機実習で構造や仕組みを学ぶ航空機用エンジン
塾長
塾長

見たところ、ロータックス912かな。
減速機付きの水平対向4気筒自然吸気4ストロークの航空機用のエンジンですね。

また、実習棟には中日本航空専門学校の機体も置かれており、航空機を身近に感じながら学べる環境になっていました。

見学して感じたのは、航空産業科は単に「飛行機について学ぶ学科」ではないということです。

航空機という高度なものづくりを通して、精密な加工・組立技術を学ぶ学科という印象を受けました。

航空機が好きな生徒はもちろん、ものづくりや細かな作業が好きな生徒にとっても魅力のある学科だと思います。


自動車科|自動車の構造・整備を実践的に学ぶ

小牧工科高校 自動車科の実習室。実車を使って自動車の構造や点検・整備技術を学ぶ様子
実車を使って点検・整備の技術を学ぶ自動車科

自動車科では、自動車の構造や仕組み、点検・整備に必要な知識と技術を実習を交えながら学びます。

エンジンや車体など、自動車を構成する各部分について学ぶ「自動車工学」に加え、実際の整備につながる「自動車整備」や「実習」が専門科目として設定されています。

小牧工科高校は、自動車科を設置する学校として、トヨタ名古屋自動車大学校との高専連携や、中日本自動車短期大学との高大連携も行っています。

特に近年は、従来のエンジン車だけでなく、EV(電気自動車)や自動ブレーキなど、自動車の電動化・先進技術に対応できる人材育成も重視されています。中日本自動車短期大学との連携では、国産車だけでなく外国車を含む幅広い車種に触れられる機会を設けることも目的とされています。

自動車科で学ぶ専門科目

自動車科では、自動車の構造や仕組み、点検・整備に必要な知識と技術を、座学と実習の両方から学びます。

中心となるのが「自動車工学」「自動車整備」「実習」です。

今回の見学でも実習室には複数台の実車が並んでおり、「自動車を教材にして学ぶ」環境が整っていることがよく分かりました。

なお、小牧工科高校の自動車科は昔からある学科で、学校創立時の1969年から設置されています。

自動車科で学ぶ専門科目
専門科目
主な学習内容
🔧 工業技術基礎
工業に関する基礎的な知識や技術を、実験・実習を通して学びます。
💡 課題研究
自分たちでテーマを設定し、これまでに学んだ知識や技術を生かして研究・製作に取り組みます。
🛠️ 実習
実際の車両や機器を使い、自動車の構造・点検・整備などを実践的に学びます。
📐 製図
機械や自動車部品などの図面を正しく読み、描くための基礎を学びます。
⚙️ 機械設計
機械の仕組みや材料、力のかかり方など、設計に必要な基礎知識を学びます。
🚗 自動車工学
エンジンや動力伝達装置、走行装置など、自動車の構造や仕組みについて学びます。
🔩 自動車整備
自動車を安全に使用するために必要な点検・整備について、専門的な知識と技術を学びます。
⚡ 電気回路
自動車にも欠かせない電気の基礎や、電気回路の仕組みについて学びます。
🚙 ディーゼル車両工学
ディーゼル車両について、その構造や仕組みなどを専門的に学びます。

電気科|電気設備・電子制御・電力技術を学ぶ

小牧工科高校 電気科|電気回路・電子技術・通信技術を学ぶ
電気・電子・通信まで幅広い技術を学ぶ小牧工科高校の電気科

電気科では、電気回路をはじめ、電力技術、電気機器、電子技術、通信技術など、電気を利用するための幅広い知識と技術を学びます。

電気というと家庭の配線などをイメージするかもしれませんが、工場の設備やモーター、電子機器、通信など、現代のものづくりを支えるさまざまな分野に関係しています。

電気の仕組みに興味がある生徒はもちろん、機械を動かすことや電子機器・通信技術に興味がある生徒にも注目してほしい学科です。

電気科で学ぶ専門科目

電気科では、1年生の「電気回路」などの基礎から始まり、2・3年生では「電力技術」「電気機器」「電子技術」「通信技術」など、より専門的な内容へと学習を進めていきます。

また、座学だけでなく実習も行い、学んだ知識を実際の技術につなげていくことも大きな特徴です。

主な専門科目を見てみましょう。

電気科で学ぶ専門科目
専門科目
主な学習内容
🔧工業技術基礎
工業に関する基礎的な知識や技術を、実験・実習を通して学びます。
💡課題研究
これまでに学んだ知識や技術を生かし、テーマを設定して研究や製作に取り組みます。
🛠️実習
電気回路や電気機器などについて、実験や実習を通して実践的な技術を身につけます。
📐製図
電気や工業分野で必要となる図面の読み方・描き方など、製図の基礎を学びます。
⚙️機械設計
機械の仕組みや材料、力のかかり方など、ものづくりに必要な設計の基礎を学びます。
電気回路
電流・電圧・抵抗など、電気を理解するための基本的な回路や計算について学びます。
🔌電気機器
モーターや発電機、変圧器など、電気エネルギーを利用する機器の仕組みを学びます。
🏭電力技術
発電・送電・配電や電気設備など、電力を安全に供給・利用するための技術を学びます。
💻電子技術
電子回路や電子部品など、電子機器を支える基本的な知識と技術を学びます。
📡通信技術
情報を伝えるための通信の仕組みや、通信に関する基礎的な技術を学びます。
🖥️ハードウェア技術
コンピュータを構成するハードウェアや、制御に関する基礎的な知識を学びます。

※令和8年度入学生用教育課程表をもとに掲載しています。一部は選択科目です。


環境科学科 |「測る・調べる」技術で、ものづくりを支える

環境科学科では、環境・化学・分析・品質管理など、ものづくりを「調べる・測る・確かめる」ための知識と技術を学びます。

環境にやさしい工業製品の品質保証や試験・分析に関する知識・技術を身につけ、ものづくり産業に貢献できる人材の育成を目標としています。

「環境科学」という名前から、自然環境について学ぶ学科をイメージするかもしれませんが、実際の学習内容を見ると、工業製品の品質管理や材料・成分の分析など、製造業との関わりが非常に深い学科です。

専門科目には「環境工学基礎」「地球環境化学」「環境バイオ工学」などに加え、「工業管理技術」「工業材料技術」などがあり、実習では環境分析、品質管理、バイオ化学、計測などにも取り組みます。

今回の見学で特に印象に残ったのが、分析・計測機器の充実ぶりです。

実習室には、物質や材料の状態・成分などを調べるためのさまざまな機器が並んでいました。高校の実習設備というより、企業の品質管理や分析を行う現場を思わせるような環境です。

化学や実験が好きな生徒はもちろん、「ものを作る」ことよりも「測る・分析する・品質を確かめる」ことに興味がある生徒にも注目してほしい学科だと思います。

環境科学科で学ぶ専門科目

環境科学科では、化学や環境に関する知識を基礎に、物質を「調べる・測る・分析する」ための知識と技術を学びます。

「工業材料技術」「工業環境技術」「地球環境化学」などを学ぶほか、実習ではさまざまな分析・計測機器を活用し、物質や材料の性質を調べる技術を身につけていきます。

今回の見学でも多くの分析機器を見ることができ、環境だけでなく、化学・材料・分析など、ものづくりにもつながる幅広い内容を学ぶ学科であることが分かりました。

環境科学科で学ぶ専門科目
専門科目
主な学習内容
🔬 工業技術基礎
実験や実習を通して、工業に関する基礎的な知識と技術を学びます。
💡 課題研究
これまでに学んだ知識や技術を生かし、テーマを設定して研究や製作に取り組みます。
🧪 実習
分析・計測機器などを活用し、物質や材料を調べるための実践的な技術を学びます。
📐 製図
工業分野で必要となる図面の読み方・描き方など、製図の基礎を学びます。
🧱 工業材料技術
工業製品に使われる材料の種類や性質、特徴などについて学びます。
📊 工業管理技術
品質管理や生産管理など、ものづくりの現場を支える管理技術について学びます。
🌱 工業環境技術
工業生産と環境との関わりや、環境に配慮したものづくりについて学びます。
🌏 地球環境化学
化学の視点から物質や地球環境について学び、環境との関わりを考えます。
💻 情報デザイン工学
情報技術やデザインに関する基礎的な知識と技術を学びます。
♻️ 環境デザイン工学
環境とものづくりを結びつけながら、環境に配慮した技術について学びます。
🌐 SDGs基礎
SDGsについて学び、環境や社会、ものづくりとの関わりについて考えます。
2年生から生活コースを選択した場合
👗 ファッション造形基礎
衣服やファッションに関する基礎的な知識と技術を学びます。
🍳 フードデザイン
食生活や調理、栄養などについて学び、食に関する知識と技術を身につけます。
※生活コースは独立した学科ではなく、環境科学科の生徒が2年生から選択できるコースです。

※令和8年度入学生用教育課程表をもとに作成しています。一部の科目は選択科目です。

見学して印象に残った分析・計測機器

今回、環境科学科の実習室を見学して印象的だったのが、さまざまな分析・計測機器が設置されていることです。

物質に何が含まれているのかを調べたり、その量を測定したりするための機器がそろっており、「調べる・測る・分析する」という環境科学科の学びを実際に見ることができました。

🔬 エネルギー分散型蛍光X線分析装置「EDX-7000」
小牧工科高校 環境科学科で使用されている蛍光X線分析装置EDX-7000
環境科学科に設置されている蛍光X線分析装置「EDX-7000」。試料に含まれる元素を調べることができます。

材料などにX線を照射し、どのような元素が含まれているのかを調べるための分析装置です。試料を壊さずに分析できることも大きな特徴です。

今回の見学では、こうした専門的な分析機器が実習室に設置されていることが印象に残りました。

島津製作所「EDX-7000」の詳しい製品情報はこちら

🔬 走査型プローブ顕微鏡「SPM-9700HT」

小牧工科高校 環境科学科で使用されている走査型プローブ顕微鏡 SPM-9700
環境科学科に設置されている走査型プローブ顕微鏡「SPM-9700」。試料表面の微細な形状を高精度で観察・測定できます。

材料などの表面を非常に細かなレベルで観察し、表面の凹凸や形状、物性などを調べるための分析装置です。

肉眼や一般的な顕微鏡では見ることのできない、ナノレベルの世界を観察することができます。

※現在は後継機「SPM-9700HT Plus」が販売されています。

島津製作所「SPM-9700HT Plus」の製品情報

🧪 原子吸光分光光度計「AA-7000」

小牧工科高校 環境科学科の原子吸光分光光度計AA-7000とオートサンプラASC-7000
環境科学科に設置されている原子吸光分光光度計「AA-7000」。左側にはオートサンプラ「ASC-7000」も設置されています。

環境科学科の実習室には、島津製作所の原子吸光分光光度計「AA-7000」が設置されています。

試料に含まれる金属元素を高感度で測定するための分析装置です。
水や土壌、材料などに含まれる元素を調べることができ、環境分析や材料評価など、さまざまな分野で利用されています。

写真では、AA-7000本体のほか、試料を自動で装置へ送り込むオートサンプラー「ASC-7000」も確認できます。

高校の実習室にこうした本格的な分析装置が設置されている点も、環境科学科の学習環境の特徴のひとつです。

※現在は後継機種が販売されています。
詳しくは、島津製作所「原子吸光分光光度計」公式サイトをご覧ください。

🧪 高速液体クロマトグラフ「HPLC」

小牧工科高校 環境科学科に設置されている高速液体クロマトグラフ(HPLC)の説明画像
環境科学科に設置されている高速液体クロマトグラフ(HPLC)。液体中の成分を分離し、種類や量を調べる分析装置です。

液体に含まれる複数の成分を分離し、「どのような成分が、どのくらい含まれているのか」を調べるための分析装置です。

試料を装置に注入し、カラムと呼ばれる部分を通過させることで成分を分離します。その後、検出器でそれぞれの成分を測定し、パソコン上でグラフ(クロマトグラム)として確認・解析します。

食品や化学製品をはじめ、水質・土壌などの環境分析、食品の安全性評価、医薬品の品質管理など、幅広い分野で利用されている分析技術です。

今回の見学では、学校の実習室にこうした本格的な分析装置が設置されており、実際の分析機器を使いながら専門的な技術を学べる環境を見ることができました。

▶日立 高速液体クロマトグラフ Chromaster® PLUS 公式HP

塾長
塾長

塾長も品質管理の仕事で、大学でも使ったことがないような電子顕微鏡やさまざまな分析・測定機器を扱っていましたが、高校にこれだけの設備がそろっていることには驚きました。

💻 情報デザイン科 | コンピュータ・制御・デザインを幅広く学ぶ

情報デザイン科では、コンピュータに関する知識や技術を基礎から学び、プログラミングや制御、Web・画像編集、CAD、デザインなど幅広い分野について学習します。

「情報デザイン」という名前から、グラフィックデザインを中心に学ぶ学科をイメージするかもしれませんが、それだけではありません。

プログラミングやコンピュータシステム、自動制御などの情報・工業分野と、画像編集やWebデザイン、CAD、デザイン製図などのデザイン分野の両方を学べるところが大きな特徴です。

実習では、プログラミング、自動制御、電気実習、画像編集、Webデザイン、CADのほか、Illustrator・Photoshopを使った実習などにも取り組みます。

「パソコンが好き」「プログラミングに興味がある」という生徒だけでなく、「デザインやWeb制作が好き」「ものづくりとITの両方を学びたい」という生徒にも注目してほしい学科です。

情報デザイン科で学ぶ専門科目

情報デザイン科では、コンピュータ・プログラミング・制御・デザインに関する専門科目を、座学と実習を組み合わせながら学びます。

「コンピュータシステム技術」「デザイン実践」「デザイン材料」「情報デザイン工学」などに加え、情報分野では「情報システムのプログラミング」「コンテンツの制作と発信」なども学習します。

専門科目を見ると、「情報」と「デザイン」のどちらか一方に偏らず、工業・IT・デザインを横断して学ぶ教育課程になっていることが分かります。

情報デザイン科で学ぶ専門科目
専門科目
主な学習内容
🔧 工業技術基礎
実習を通して、工業に関する基礎的な知識と技術を学びます。
💡 課題研究
これまでに学んだ知識や技術を生かし、テーマを設定して研究や製作に取り組みます。
🛠️ 実習
プログラミング、自動制御、画像編集、Webデザイン、CADなどを実践的に学びます。
📐 製図
図面の読み方・描き方など、設計やものづくりに必要な製図の基礎を学びます。
🌱 工業環境技術
工業と環境との関わりや、環境に配慮した技術について学びます。
⚙️ 生産技術
生産設備や自動制御など、ものづくりの現場で使われる技術について学びます。
💻 コンピュータシステム技術
コンピュータシステムの構成や仕組み、活用するための技術について学びます。
🎨 デザイン実践
デザインの考え方や表現方法を学び、実際の制作につなげていきます。
🧩 デザイン材料
デザインや製作に使用する材料の特徴や性質について学びます。
🖥️ 情報デザイン工学
情報技術とデザインを組み合わせ、情報を分かりやすく表現・活用するための知識と技術を学びます。
📊 情報の表現と管理
情報を分かりやすく表現し、適切に整理・管理するための方法を学びます。
⌨️ 情報システムのプログラミング
プログラミングの考え方や技術を学び、情報システムの構築につなげます。
🌐 コンテンツの制作と発信
Webや画像などのデジタルコンテンツを制作し、効果的に情報を発信する方法を学びます。
2年生から生活コースを選択した場合
👗 ファッション造形基礎
衣服やファッションに関する基礎的な知識と技術を学びます。
🍳 フードデザイン
食生活や調理、栄養などについて学び、食に関する知識と技術を身につけます。
※生活コースは独立した学科ではなく、情報デザイン科の生徒が2年生から選択できるコースです。

※令和8年度入学生用教育課程表をもとに作成しています。一部の科目は選択科目です。


進路状況|就職・進学実績

就職状況|123名が学校就職

小牧工科高校では、卒業後に就職を選ぶ生徒が多く、令和8年3月卒業生では123名が学校を通じて就職しています。

工科高校ならではの専門的な知識や技術を生かし、製造業をはじめとしたさまざまな企業へ就職しています。

また、小牧工科高校には毎年多くの求人が寄せられており、2025年度は1,786社から3,132枚の求人票が届いています。2020年度の1,223社・1,748枚と比較すると、求人票の数は大きく増加しています。

特に注目したいのは、卒業生の人数を大きく上回る求人があることです。就職を希望する生徒にとって、多くの選択肢の中から自分に合った企業を考えられる環境があることは、小牧工科高校の大きな特徴の一つといえるでしょう。

📊 求人状況の推移
小牧工科高校には、毎年多くの企業から求人が寄せられています。 2025年度は1,786社・3,132枚の求人がありました。
2020
企業数
1,223社
求人票
1,748枚
2021
企業数
1,379社
求人票
1,948枚
2022
企業数
1,529社
求人票
2,242枚
2023
企業数
1,650社
求人票
2,610枚
2024
企業数
1,826社
求人票
2,987枚
2025
企業数
1,786社
求人票
3,132枚
💡 ここがポイント!
求人票は2020年度の1,748枚から、2025年度には3,132枚へ増加。 6年間で約1.8倍になっています。

主な就職先|大手メーカーにも多数就職

小牧工科高校の就職先を見ると、自動車・機械・航空宇宙・電気・鉄道など、ものづくりを支える幅広い企業へ卒業生を送り出しています。

令和8年3月の就職先には、トヨタ自動車、デンソー、アイシン、豊田自動織機、豊田合成、トヨタ車体、トヨタ紡織などの自動車関連企業をはじめ、三菱重工業、川崎重工業、SUBARU、日本ガイシ、オークマ、ヤマザキマザック、CKDなどが並んでいます。

さらに、中部電力パワーグリッド、JR東海、名古屋鉄道など、電力・鉄道といったインフラ分野への就職実績もあります。

学科によって就職先の分野にも違いがあり、学校で身につけた専門知識や技術を生かして、それぞれの分野へ進んでいることが分かります。

主な就職先
🚗 自動車・自動車部品
トヨタ自動車 デンソー アイシン 豊田自動織機 豊田合成 トヨタ車体 トヨタ紡織 東海理化電機製作所
✈️ 航空宇宙・機械
三菱重工業 川崎重工業 SUBARU 航空宇宙カンパニー MHIエアロエンジンサービス オークマ ヤマザキマザック CKD
⚡ 電気・インフラ・交通
中部電力パワーグリッド 中部電気保安協会 トーエネック JR東海 名古屋鉄道 愛知電機 名鉄EIエンジニア
🏭 その他の主要企業
日本ガイシ リンナイ 住友理工 大同特殊鋼 イビデン ノリタケ パナソニック
※令和8年3月31日現在の小牧工科高校「就職先一覧」から主な企業を抜粋しています。

進学状況|大学・専門学校への進学も可能

小牧工科高校は就職を選ぶ生徒が多い高校ですが、大学や専門学校などへの進学という選択肢もあります。

令和8年3月の進路状況では、27名が進学しています。内訳は、大学10名、短期大学1名、専門学校等16名です。

大学では、豊橋技術科学大学、愛知工業大学、至学館大学、大同大学、東海学園大学、名古屋学院大学、名古屋経済大学、名古屋芸術大学、名古屋文理大学、岐阜聖徳学園大学への進学実績があります。また、短期大学では中日本自動車短期大学への進学者がいます。

専門学校等では、トヨタ名古屋自動車大学校、名古屋工学院専門学校、HAL名古屋、中日本航空専門学校など、工業高校で学んだ内容とのつながりを感じられる進学先のほか、調理・美容・音楽・映像など幅広い分野への進学実績もあります。

「工業高校=卒業後は就職」と決まっているわけではなく、高校で専門分野を学んだうえで、大学や専門学校へ進んでさらに学びを深めることもできます。


入試情報 合格ラインを徹底分析

入試結果

残念ながら近年小牧工科高校は定員割れを起こしていますが、募集状況を見ていきましょう

推薦・特色選抜結果

2026年度

学科名募集人員

推薦選抜

30%~45%程度


特色選抜

機械系 32人、環境 16人

志願者合格者数志願者合格者数
機械(40)16015153530
航空産業(40)
自動車(40)
電気(40)
環境科学(40)80333017
情報デザイン(40)

専門学科の推薦枠は定員の30%~45%程度なので、
機械系 48人~72人程度
環境・情報 24人~36人程度
2026年度は推薦志願者は全員合格しています。

専門学科は推薦枠が普通科に比べると多いので、内申さえあれば推薦で行くのが一番よいでしょう。

塾長
塾長

推薦基準は各中学校でことなるので、なんともいえませんが合格者の平均内申が
23~25程度なので、
24前後あれば一度担任の先生に意思を伝えてみるとよいと思います。

一方、特色選抜は定員2割程度
機械系 32人
環境・情報 16人
となっています。機械系の特色選抜志願者が35人と多く、合格者30人なので5人不合格となっています。
環境・情報も同様に志願者が多く、志願者30人に対して、合格者17人となっています。

推薦基準に満たないが、小牧工科で学びたい意欲があればぜひ特色選抜にチャレンジしてみよう!!ただし、面接や実技・作文など普通の勉強とは違うことをやらないといけないので負担はあります。特に、面接でものづくりに対する強い想いを伝えれるようにしておきましょう!!
特色選抜について(機械系)

生徒像
①各学科の専門分野に興味があり、ものづくりにおける高い技術・技能の習得を目指して学習する意欲のある生徒。また、卒業後または上級学校進学後、工業に関する職業に就く意思が明確である生徒
②学習に限らず、学校行事や部活動、資格取得にも積極的に取り組みたいと考えている生徒
③専門領域だけでなく、他分野にも幅広く学習し挑戦する意欲溢れる生徒
入学検査
 ①面接
 ②特別検査(実技)
 →紙を使った立体の構成造形

塾長
塾長

構成立体の練習はA3程度の厚紙を使って
・三角錐
・立方体
・正四面体
・三角柱
などを作る練習をするといいぞ。

特色選抜について(環境・情報系)

生徒像
①各学科の専門分野について興味があり、専門的な知識や、情報を活用した技術の習得を目指して学習する意欲のある生徒。また、卒業後または上級学校進学後、工業に関する職業に就く意思が明確である生徒。
②「生活コース」の趣旨を理解し、男女共同参画の視点から、将来ものづくりをしながら仕事と生活を両立させることを目指して、幅広く学習し挑戦する意欲溢れる生徒。
③学習に限らず、学校行事や部活動、資格取得にも積極的に取り組みたいと考えている生徒
入学検査
①個人面接
②作文(400字以下、時間は40分、題は当日発表)

塾長
塾長

作文のお題は当日発表ではありますが
・中学校でがんばったこと
・高校でがんばりたいこと
・高校卒業にやりたいこと
など、面接で聞かれそうな内容をより具体的に書く練習をしておくとよいでしょう。

一般選抜・2次選抜結果

2026年度

学科名一般選抜2次選抜
募集人員第1志願者数第2志願者数募集人員志願者数
機械1157585351
航空産業
自動車
電気
環境科学60542360
情報デザイン

合格者内申分布

2024年度~2026年度入試の愛知全県模試追跡調査結果をまとめました。
調査数が少ないので、ざっくりとした分布ではありますが傾向は十分つかめます。

【機械系】

2024~2026年度 小牧工科高校 合格者内申分布
2024~2026年度 小牧工科高校 合格者内申分布
年度平均偏差値最高偏差値最低偏差値平均内申点最高内申点最低内申点
202641.148.529.724.13712
202537.347.928.723.12915
202437.945.028.423.63016

【環境・情報系】

年度平均偏差値最高偏差値最低偏差値平均内申点最高内申点最低内申点
202637.847.328.619.52512
202536.948.527.824.33218
202437.553.927.420.32317
塾長
塾長

【機械・電気系】、【環境・情報系】どちらも定員割れを起こしているので合格者の最低内申がかなり低いです。
ただ、工科は理系なので数学や、理科が悪い・苦手な子は避けたほうがよいでしょう。合計の内申が低くても、数学や、理科は得意。ものづくりは好きだけど中学の実技や、文系教科が苦手だった子にはおすすめです。

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名学館小牧新町校では、現在の成績や学校での学習状況を確認しながら、 志望校合格に向けた学習方法を一緒に考えます。

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まとめ

まとめ
まとめ

今回、小牧工科高校を実際に訪問し、学校説明や授業・実習設備の見学を通して感じたのは、高校3年間で専門的な知識や技術を身につけ、それを卒業後の進路につなげていく学校だということです。

自動車・航空・機械・電気・環境・情報デザインと、それぞれの学科で学ぶ内容は大きく異なります。だからこそ、「工科高校に行きたい」というところで終わらず、自分は何に興味があり、どの学科で何を学びたいのかまで考えて学校を選ぶことが大切です。

また、卒業後は就職だけでなく、大学や専門学校へ進学する生徒もいます。令和8年3月卒業生では123名が学校を通じて就職し、27名が大学・短期大学・専門学校等へ進学しています。

就職面では、2025年度に1,786社から3,132枚の求人票が寄せられており、トヨタ自動車、デンソー、三菱重工業、川崎重工業、JR東海など、さまざまな企業への就職実績も確認できます。

「ものづくりが好き」
「機械や自動車、電気、コンピュータに興味がある」
「高校で専門的な技術を身につけたい」

そんな中学生にとって、小牧工科高校はぜひ一度検討してほしい高校の一つです。

学校選びでは、偏差値や内申点だけで決めるのではなく、学校説明会や体験入学にも参加し、実際の設備や実習の様子を自分の目で見て、「ここで3年間学びたい」と思えるかどうかを大切にしてほしいと思います。

プロフィール
この記事を書いた人
名学館の塾長

とにかく車のことしか考えていない名学館小牧新町校 塾長の吉澤です。
三重大学 電気電子工学専攻 博士前期課程修了後、スパークプラグで有名なNGKスパークプラグ(日本特殊陶業)に入社。

7年間 自動車用酸素センサーの品質管理に携わる。

2008年に個別指導学習塾 名学館小牧新町校を立ち上げる。
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名学館小牧新町校
〒485-0013
愛知県小牧市新町1丁目86番地
0568-74-4119

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