愛知県公立高校の情報をどこよりも詳しく発信する、名学館小牧新町校 塾長の吉澤です。
今回は、愛知県立小牧工科高校について紹介します。
実はこの学校は、私にとって特別な学校です。
現在、私の息子は小牧工科高校環境科学科の3年生に在籍しており、卒業後の就職に向けて準備を進めています。また、ご縁があり現在はPTA会長も務めています。
PTA活動を通して学校と関わる中で、

小牧工科高校はとても良い学校なのに、その魅力が中学生や保護者に十分伝わっていない!!
やはりブログで伝えなければ!!
と思い、まずは学習塾向けの学校説明会を開いて頂くように山口校長先生にお願いしました。

わかりました。是非、やりましょう。
という経緯で今回学習塾向けの小牧工科高校学校説明会を開催頂くことになりました。
私自身も校内を見学し、先生方のお話を伺い、改めて小牧工科高校の魅力を実感しました。
しかし一方で、近年の小牧工科高校は定員割れが続き、「工科高校」というだけで選択肢から外してしまう中学生も少なくありません。
私自身、高校受験では工業高校や高専という選択肢を考えたことはありませんでした。
大学院を卒業し、日本特殊陶業へ就職しましたが、当時は今のように学校の情報を簡単に集められる時代ではなく、進路選択の情報源は親や先生から聞く話が中心でした。
しかし、今は違います。
学校説明会
ホームページ
SNSなど
を通じて、自分で情報を集め、学校を比較できる時代です。
だからこそ、
「知らなかったから選ばなかった」ではなく、「知ったうえで自分に合った学校を選んでほしい」。
そんな思いで、この記事を書いています。
この記事では、
- 小牧工科高校の特色
- 偏差値・内申・倍率
- 6学科の特徴
- 就職・進学実績
- DXハイスクールとしての取組
- 学校説明会で実際に見て感じたこと
- 保護者・PTA会長・塾長、それぞれの立場から感じた魅力
をできるだけ分かりやすくお伝えします。

この記事は、小牧工科高校を勧めるための記事ではありません。高校選びで後悔する中学生や保護者を一人でも減らすために、実際に見て、聞いて、感じたことをできるだけ正確にお伝えすることを目的としています。
「今の内申で目指せる?」 「どの学科が合っている?」など、 小牧工科高校への進学について気になることがあれば、 お気軽にご相談ください。
小牧工科高校の受験・進路について相談する ›小牧工科高校ってどんな高校?
愛知県立小牧工科高校は、愛知県小牧市久保一色にある県立の工科高校です。
令和3年度(2021年度)に、それまでの
「小牧工業高校」から現在の「小牧工科高校」
へ校名が変更されました。現在は
機械科
航空産業科
自動車科
電気科
環境科学科
情報デザイン科
の6学科を設置しており、環境科学科、情報デザイン科では2年生から生活コースを選択できます。地域産業を支える技術者の育成に力を入れている高校です。
小牧市内だけでなく幅広い地域から通学
学校は名鉄小牧線「田県神社前駅」から徒歩約15分の場所にあり、小牧市だけでなく、犬山市・江南市・岩倉市・春日井市・北名古屋市・一宮市など、尾張地区を中心に多くの生徒が通学しています。
また、小牧ICや国道41号線にも近く、企業との連携や校外実習などにも恵まれた立地です。
就職に強い工科高校
小牧工科高校の最大の特徴は、就職に強いことです。
令和7年度は1,786社から3,132枚もの求人票が寄せられ、就職希望者の**年度内内定率は100%**という実績を誇ります。
トヨタ自動車グループをはじめ、デンソー、アイシン、三菱重工業、JR東海など、地域を代表する企業への就職実績も豊富です。
もちろん就職だけではなく、大学や専門学校への進学を目指す生徒もおり、一人ひとりの進路希望に合わせたサポートが行われています。
DXハイスクール指定校として未来の技術者を育成
小牧工科高校は、文部科学省のDXハイスクール指定校です。
AIやプログラミング、CAD、ICTなど、これからの製造業や社会で必要となるデジタル技術を学ぶ環境づくりが進められており、従来の「工業高校」のイメージとは大きく異なる教育が行われています。

実際に学校を見学して感じたのは、「昔ながらの工業高校」というイメージとは大きく異なり、最新設備やデジタル技術を活用した実践的な学びが充実していることでした。次の章では、小牧工科高校ならではの特色について詳しくご紹介します。
令和3年度に小牧工業高校から校名変更
📍 小牧工科高校へのアクセス
小牧工科高校の5つの魅力
①地元企業から高い信頼を得る「就職に強い工科高校」
小牧工科高校は、愛知県内でも就職に強い工科高校として知られています。
卒業後は大学や専門学校へ進学する生徒もいますが、多くの生徒が製造業を中心とした優良企業へ就職しています。自動車産業が盛んな愛知県という地域性を生かし、長年にわたって地元企業との信頼関係を築いてきたことも、小牧工科高校の大きな強みです。
また、企業から寄せられる求人は非常に多く、生徒一人ひとりが希望する職種や企業を選びやすい環境が整っています。
就職実績や主な就職先については、後ほど詳しく紹介しますが、
「高校卒業後すぐに働きたい」
「ものづくりの仕事に就きたい」
と考えている人にとって、小牧工科高校は非常に魅力的な進路の一つと言えるでしょう。
②最新設備を活用した実践的な学び
小牧工科高校では、座学だけでなく、実際に手を動かしながら学ぶ実習を重視しています。
校内には工作機械やレーザー加工機、ウォータージェット加工機など、実際のものづくりの現場でも使用される設備が導入されており、生徒は高校生のうちから本格的な技術や知識を身につけることができます。
また、航空産業科では実物の航空機を使用した実習が行われるなど、各学科の特色を生かした専門的な授業が充実しています。教科書だけでは学べない「現場で役立つ技術」を身につけられることは、小牧工科高校ならではの大きな魅力です。
私が学校を見学した際にも、多くの実習設備が整備されており、生徒が実践的な技術を学べる環境が充実していることを実感しました。


工科高校には聞き慣れない専門用語がたくさん登場します。
「+ ○○とは?」をクリックすると詳しい説明が開きます。気になるものがあれば、ぜひご覧ください。



③ DXハイスクール指定校として最先端の学びができる

小牧工科高校は、文部科学省が推進する
「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」
の指定校です。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、AIやIoT、データサイエンスなどのデジタル技術を活用して、新しい価値を生み出す取り組みのことです。
小牧工科高校では、このDXハイスクール事業を活用し、専門的な設備やICT環境の整備を進めることで、生徒がこれからの社会で必要とされるデジタル技術や課題解決力を身につけられる教育に力を入れています。
工業高校ならではの専門技術に加え、デジタル技術や情報活用能力を学べることは、これからの製造業や航空産業を目指す生徒にとって大きな魅力といえるでしょう。
④ 地域企業や大学との連携で、実践的な学びを深める

小牧工科高校では、地域企業や大学、専門学校と連携し、学校で学んだ知識や技術を実社会につなげる取組が行われています。
企業の担当者から直接話を聞く機会もあり、在校生から聞いた実例では、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社や東名化学工業株式会社の方が来校したとのことです。企業の仕事内容や製造現場について直接学ぶことで、働くことへの理解を深め、将来の進路を考えるきっかけにもなります。
また、校外で実際の製造現場を見学する機会もあります。例えば、日本特殊陶業株式会社(グローバルブランド:Niterra)では、工場を訪問し、機械や工具の安全な取り扱いについて学ぶ機会が設けられています。さらに、東洋紡株式会社を訪問したこともあり、実際の製造現場や最新の設備を見学することで、授業や実習で学ぶ内容が社会の中でどのように活用されているのかを実感できます。

古巣の日本特殊陶業は小牧工科から自転車で7分
日東紡の犬山工場も車で25分程度でつきます。
周辺に大企業の工場が多いので、企業との連携が取りやすいのは納得です。
大学や専門学校との連携も進められており、名古屋経済大学、愛知産業大学、中日本自動車短期大学などと連携協定を締結しています。学校外の専門的な設備を活用した体験実習や出前講座、交流活動などを通して、高校の授業だけでは得られない学びに触れられることも、小牧工科高校の魅力です。
▶ 詳しくは小牧工科高校公式ホームページ「高大連携」をご覧ください。
・愛知県立小牧工科高等学校「高大連携」
・愛知県立小牧工科高等学校「DXハイスクール」の取組
・参考:中日BIZナビ「小牧工科高校生が日特小牧工場訪問 機械や工具の安全な取り扱い学ぶ」(2024年6月6日・会員限定記事)
⑤ 資格取得から進学・就職まで充実した進路サポート

小牧工科高校では、資格取得のサポートから進学・就職まで、一人ひとりの希望に合わせた進路指導が行われています。
工業高校ならではの専門知識や技術を生かし、第二種電気工事士や危険物取扱者、技能検定など、就職や進学で評価される資格の取得を目指すことができます。資格取得に向けた補習や実技指導も行われており、多くの生徒が在学中に複数の資格を取得しています。
進路指導では、就職希望者には企業研究や履歴書作成、面接指導など、一人ひとりに合わせたきめ細かなサポートが行われています。

私は前職で日本特殊陶業株式会社の品質管理に携わり、現在は学習塾を経営する中で講師の採用も行っています。その経験から感じるのは、資格の数だけではなく、
「目標を持って努力し、それをやり遂げた経験」
が高く評価されるということです。
小牧工科高校では、資格取得や実習、企業との連携を通して、その経験を積み重ねることができます。こうした高校生活での積み重ねは、就職を目指す生徒はもちろん、大学進学を考える生徒にとっても、将来必ず役立つ大きな財産になるでしょう。
小牧工科高校にはどんな学科がある?特色をわかりやすく紹介!
小牧工科高校には、機械・電気系と環境・デザイン系の2つの系統があり、全部で6つの専門学科が設置されています。
1年生では系統ごとの基礎を学び、2年生から専門学科に分かれてより専門的な知識や技術を身に付けます。
機械加工、自動車、航空、電気など、ものづくりの基礎から実践的な技術まで学びます。
環境、品質管理、情報、デザインなど、幅広い分野の知識と技術を学びます。
機械科|設計から加工まで「ものづくり」の基本を学ぶ

機械科では、金属を削る・穴を開ける・溶接する・設計するといった「ものづくり」の基本技術を幅広く学びます。
実習を中心とした授業が多く、図面を描くだけではなく、自分で設計したものを実際に加工して形にする力を身に付けられるのが大きな特徴です。
小牧工科高校では、工場で使われているような工作機械や溶接設備を使いながら、就職後すぐに役立つ実践的な技術を学びます。
機械科で学ぶ専門科目
機械科では、実習だけではなく、設計・材料・品質管理・生産管理まで、ものづくりに必要な知識を体系的に学びます。教育課程には次のような専門科目が配置されています。
※教育課程表には、このほか「工業技術基礎」「課題研究」も記載されています。
見学して感じた機械科の特徴
学校説明会では、実際の実習室を見学しました。


まず印象的だったのは、機械加工実習室の充実した設備です。フライス盤やボール盤、シャーリング(板金切断機)、ロールベンダーなど、多くの工作機械が設置されており、切削加工から板金加工まで幅広い技術を学べる環境が整っていました。機械を見学しただけでも、実践的なものづくり教育に力を入れていることが伝わってきます。


さらに、溶接実習室には複数の溶接ブースが整備され、それぞれに排煙装置が設置されていました。安全管理を徹底した環境の中で、一人ひとりが本格的な溶接技術を学べる設備となっています。
また、旋盤実習室では、多くの生徒が実際に旋盤を操作しながら実習を行っていました。先生が実習室内を巡回し、一人ひとりの作業を確認しながら丁寧に指導する姿が印象的でした。実際に機械に触れ、加工を繰り返し経験することで、製造業で求められる技術や安全意識を自然と身に付けられる環境だと感じました。


このほかにも、マシニングセンタ、レーザー加工機、ウォータージェット加工機など、企業でも使用されている最新の工作機械が導入されています。基礎的な加工技術だけでなく、NC工作機械やデジタルものづくりまで学べることも、小牧工科高校機械科の大きな魅力です。
航空産業科|航空機づくりを支える専門技術を学ぶ

小牧工科高校の航空産業科は、航空機の製造や航空宇宙産業に関わるものづくりの技術を学ぶ学科です。
小牧市周辺には航空宇宙関連企業が集積しており、こうした地域産業のニーズを背景として、2019年4月に**愛知県内初の「航空産業科」**として新設されました。
「航空産業科」という名前から、飛行機の操縦やパイロットを目指す学科をイメージする人もいるかもしれません。
しかし、小牧工科高校の航空産業科で中心となるのは、航空機を“つくる側”の技術です。
機械加工や製図、機械設計といった工業高校としての基礎を身に付けながら、航空機製造に必要となる専門的な知識や技術を学んでいきます。
航空産業科で学ぶ専門科目
学校の教育課程表を見ると、2・3年生では「実習」「製図」「機械工作」「機械設計」に加えて、航空産業科ならではの専門科目として**「航空産業」**が設定されています。
また3年生では「課題研究」に取り組み、選択科目として「工業管理技術」も設定されています。
機械科と共通する「ものづくり」の基礎を学びながら、そこから航空産業に必要な専門性へ発展させていくカリキュラムになっていることが分かります。
※教育課程表には、このほか「工業技術基礎」「課題研究」も記載されています。
※科目名は小牧工科高校の教育課程表に基づいています。各科目の具体的な学習内容については、科目名・学科の性格から分かりやすく要約しています。
航空機だけを学ぶのではなく、「ものづくり」の基礎もしっかり学ぶ
ここは中学生や保護者に伝えておきたいポイントだと思います。
航空産業科だからといって、3年間ずっと航空機だけについて勉強するわけではありません。
教育課程を見ると、機械工作・機械設計・製図・実習など、機械科とも共通する工業の基礎科目が含まれています。
航空機は非常に高い精度や品質、安全性が求められる製品ですが、その製造を支えているのも、機械加工、設計、測定、品質管理といった「ものづくり」の基本です。
そのため航空産業科では、航空機についての専門知識だけではなく、製造業で幅広く活用できる基礎技術を身に付けられるところも大きな特徴だと考えられます。
中日本航空専門学校とも連携

さらに注目したいのが、中日本航空専門学校との連携です。
小牧工科高校は2021年に中日本航空専門学校と連携協定を締結しています。学校公式ホームページによると、専門学校の施設・設備を活用した体験実習、教員派遣による出前講座、生徒同士の交流などを行うことを目的としています。
つまり、高校の設備や授業だけで航空産業を学ぶのではなく、航空分野の専門教育を行っている学校とも連携しながら学べる環境が用意されています。
「航空産業科」という学科が小牧にある意味
小牧市周辺は、航空宇宙産業に関わる企業が集まる地域です。小牧市内には約20社の関連企業があり、県内有数の航空宇宙産業の集積地となっています。
こうした地域産業のニーズを背景に、小牧工科高校では2019年4月、県内初となる「航空産業科」が設置されました。
その特徴は進路にも表れており、三菱重工業、川崎重工業、SUBARU 航空宇宙カンパニーなど、航空宇宙関連企業への就職実績があります。
つまり航空産業科は、地域の産業と高校教育が直接つながっている学科です。
航空機が好きな生徒だけでなく、精密なものづくりや製造業の仕事に興味がある生徒にも、ぜひ注目してほしい学科だと思います。
小牧工科高校「学科・コース」
中日本航空専門学校との連携協定について
見学して感じた航空産業科の特徴

航空産業科でまず印象に残ったのが、航空分野に特化した実習設備です。

専用の航空実習棟には「航空機組立実習室」や「航空原動機実習室」があり、航空機の機体構造やエンジンについて、実物や実習教材を使いながら学べる環境が整えられていました。


航空機組立実習室では、機体の骨格を実際に組み立てながら構造を学びます。ブラインドリベットやソリッドリベット、クレコなど、航空機製造で使われる部品や工具を用いた実践的な実習が行われていることも特徴です。


見たところ、ロータックス912かな。
減速機付きの水平対向4気筒自然吸気4ストロークの航空機用のエンジンですね。
また、実習棟には中日本航空専門学校の機体も置かれており、航空機を身近に感じながら学べる環境になっていました。
見学して感じたのは、航空産業科は単に「飛行機について学ぶ学科」ではないということです。
航空機という高度なものづくりを通して、精密な加工・組立技術を学ぶ学科という印象を受けました。
航空機が好きな生徒はもちろん、ものづくりや細かな作業が好きな生徒にとっても魅力のある学科だと思います。
自動車科|自動車の構造・整備を実践的に学ぶ

自動車科では、自動車の構造や仕組み、点検・整備に必要な知識と技術を実習を交えながら学びます。
エンジンや車体など、自動車を構成する各部分について学ぶ「自動車工学」に加え、実際の整備につながる「自動車整備」や「実習」が専門科目として設定されています。
小牧工科高校は、自動車科を設置する学校として、トヨタ名古屋自動車大学校との高専連携や、中日本自動車短期大学との高大連携も行っています。
特に近年は、従来のエンジン車だけでなく、EV(電気自動車)や自動ブレーキなど、自動車の電動化・先進技術に対応できる人材育成も重視されています。中日本自動車短期大学との連携では、国産車だけでなく外国車を含む幅広い車種に触れられる機会を設けることも目的とされています。
自動車科で学ぶ専門科目
自動車科では、自動車の構造や仕組み、点検・整備に必要な知識と技術を、座学と実習の両方から学びます。
中心となるのが「自動車工学」「自動車整備」「実習」です。
今回の見学でも実習室には複数台の実車が並んでおり、「自動車を教材にして学ぶ」環境が整っていることがよく分かりました。
なお、小牧工科高校の自動車科は昔からある学科で、学校創立時の1969年から設置されています。
電気科|電気設備・電子制御・電力技術を学ぶ

電気科では、電気回路をはじめ、電力技術、電気機器、電子技術、通信技術など、電気を利用するための幅広い知識と技術を学びます。
電気というと家庭の配線などをイメージするかもしれませんが、工場の設備やモーター、電子機器、通信など、現代のものづくりを支えるさまざまな分野に関係しています。
電気の仕組みに興味がある生徒はもちろん、機械を動かすことや電子機器・通信技術に興味がある生徒にも注目してほしい学科です。
電気科で学ぶ専門科目
電気科では、1年生の「電気回路」などの基礎から始まり、2・3年生では「電力技術」「電気機器」「電子技術」「通信技術」など、より専門的な内容へと学習を進めていきます。
また、座学だけでなく実習も行い、学んだ知識を実際の技術につなげていくことも大きな特徴です。
主な専門科目を見てみましょう。
※令和8年度入学生用教育課程表をもとに掲載しています。一部は選択科目です。
環境科学科 |「測る・調べる」技術で、ものづくりを支える
環境科学科では、環境・化学・分析・品質管理など、ものづくりを「調べる・測る・確かめる」ための知識と技術を学びます。
環境にやさしい工業製品の品質保証や試験・分析に関する知識・技術を身につけ、ものづくり産業に貢献できる人材の育成を目標としています。
「環境科学」という名前から、自然環境について学ぶ学科をイメージするかもしれませんが、実際の学習内容を見ると、工業製品の品質管理や材料・成分の分析など、製造業との関わりが非常に深い学科です。
専門科目には「環境工学基礎」「地球環境化学」「環境バイオ工学」などに加え、「工業管理技術」「工業材料技術」などがあり、実習では環境分析、品質管理、バイオ化学、計測などにも取り組みます。
今回の見学で特に印象に残ったのが、分析・計測機器の充実ぶりです。
実習室には、物質や材料の状態・成分などを調べるためのさまざまな機器が並んでいました。高校の実習設備というより、企業の品質管理や分析を行う現場を思わせるような環境です。
化学や実験が好きな生徒はもちろん、「ものを作る」ことよりも「測る・分析する・品質を確かめる」ことに興味がある生徒にも注目してほしい学科だと思います。
環境科学科で学ぶ専門科目
環境科学科では、化学や環境に関する知識を基礎に、物質を「調べる・測る・分析する」ための知識と技術を学びます。
「工業材料技術」「工業環境技術」「地球環境化学」などを学ぶほか、実習ではさまざまな分析・計測機器を活用し、物質や材料の性質を調べる技術を身につけていきます。
今回の見学でも多くの分析機器を見ることができ、環境だけでなく、化学・材料・分析など、ものづくりにもつながる幅広い内容を学ぶ学科であることが分かりました。
※令和8年度入学生用教育課程表をもとに作成しています。一部の科目は選択科目です。
見学して印象に残った分析・計測機器
今回、環境科学科の実習室を見学して印象的だったのが、さまざまな分析・計測機器が設置されていることです。
物質に何が含まれているのかを調べたり、その量を測定したりするための機器がそろっており、「調べる・測る・分析する」という環境科学科の学びを実際に見ることができました。
🔬 エネルギー分散型蛍光X線分析装置「EDX-7000」

材料などにX線を照射し、どのような元素が含まれているのかを調べるための分析装置です。試料を壊さずに分析できることも大きな特徴です。
今回の見学では、こうした専門的な分析機器が実習室に設置されていることが印象に残りました。
🔬 走査型プローブ顕微鏡「SPM-9700HT」

材料などの表面を非常に細かなレベルで観察し、表面の凹凸や形状、物性などを調べるための分析装置です。
肉眼や一般的な顕微鏡では見ることのできない、ナノレベルの世界を観察することができます。
※現在は後継機「SPM-9700HT Plus」が販売されています。
🧪 原子吸光分光光度計「AA-7000」

環境科学科の実習室には、島津製作所の原子吸光分光光度計「AA-7000」が設置されています。
試料に含まれる金属元素を高感度で測定するための分析装置です。
水や土壌、材料などに含まれる元素を調べることができ、環境分析や材料評価など、さまざまな分野で利用されています。
写真では、AA-7000本体のほか、試料を自動で装置へ送り込むオートサンプラー「ASC-7000」も確認できます。
高校の実習室にこうした本格的な分析装置が設置されている点も、環境科学科の学習環境の特徴のひとつです。
※現在は後継機種が販売されています。
詳しくは、島津製作所「原子吸光分光光度計」公式サイトをご覧ください。
🧪 高速液体クロマトグラフ「HPLC」

液体に含まれる複数の成分を分離し、「どのような成分が、どのくらい含まれているのか」を調べるための分析装置です。
試料を装置に注入し、カラムと呼ばれる部分を通過させることで成分を分離します。その後、検出器でそれぞれの成分を測定し、パソコン上でグラフ(クロマトグラム)として確認・解析します。
食品や化学製品をはじめ、水質・土壌などの環境分析、食品の安全性評価、医薬品の品質管理など、幅広い分野で利用されている分析技術です。
今回の見学では、学校の実習室にこうした本格的な分析装置が設置されており、実際の分析機器を使いながら専門的な技術を学べる環境を見ることができました。
▶日立 高速液体クロマトグラフ Chromaster® PLUS 公式HP

塾長も品質管理の仕事で、大学でも使ったことがないような電子顕微鏡やさまざまな分析・測定機器を扱っていましたが、高校にこれだけの設備がそろっていることには驚きました。
💻 情報デザイン科 | コンピュータ・制御・デザインを幅広く学ぶ
情報デザイン科では、コンピュータに関する知識や技術を基礎から学び、プログラミングや制御、Web・画像編集、CAD、デザインなど幅広い分野について学習します。
「情報デザイン」という名前から、グラフィックデザインを中心に学ぶ学科をイメージするかもしれませんが、それだけではありません。
プログラミングやコンピュータシステム、自動制御などの情報・工業分野と、画像編集やWebデザイン、CAD、デザイン製図などのデザイン分野の両方を学べるところが大きな特徴です。
実習では、プログラミング、自動制御、電気実習、画像編集、Webデザイン、CADのほか、Illustrator・Photoshopを使った実習などにも取り組みます。
「パソコンが好き」「プログラミングに興味がある」という生徒だけでなく、「デザインやWeb制作が好き」「ものづくりとITの両方を学びたい」という生徒にも注目してほしい学科です。
情報デザイン科で学ぶ専門科目
情報デザイン科では、コンピュータ・プログラミング・制御・デザインに関する専門科目を、座学と実習を組み合わせながら学びます。
「コンピュータシステム技術」「デザイン実践」「デザイン材料」「情報デザイン工学」などに加え、情報分野では「情報システムのプログラミング」「コンテンツの制作と発信」なども学習します。
専門科目を見ると、「情報」と「デザイン」のどちらか一方に偏らず、工業・IT・デザインを横断して学ぶ教育課程になっていることが分かります。
※令和8年度入学生用教育課程表をもとに作成しています。一部の科目は選択科目です。
進路状況|就職・進学実績
就職状況|123名が学校就職
小牧工科高校では、卒業後に就職を選ぶ生徒が多く、令和8年3月卒業生では123名が学校を通じて就職しています。
工科高校ならではの専門的な知識や技術を生かし、製造業をはじめとしたさまざまな企業へ就職しています。
また、小牧工科高校には毎年多くの求人が寄せられており、2025年度は1,786社から3,132枚の求人票が届いています。2020年度の1,223社・1,748枚と比較すると、求人票の数は大きく増加しています。
特に注目したいのは、卒業生の人数を大きく上回る求人があることです。就職を希望する生徒にとって、多くの選択肢の中から自分に合った企業を考えられる環境があることは、小牧工科高校の大きな特徴の一つといえるでしょう。
求人票は2020年度の1,748枚から、2025年度には3,132枚へ増加。 6年間で約1.8倍になっています。
主な就職先|大手メーカーにも多数就職
小牧工科高校の就職先を見ると、自動車・機械・航空宇宙・電気・鉄道など、ものづくりを支える幅広い企業へ卒業生を送り出しています。
令和8年3月の就職先には、トヨタ自動車、デンソー、アイシン、豊田自動織機、豊田合成、トヨタ車体、トヨタ紡織などの自動車関連企業をはじめ、三菱重工業、川崎重工業、SUBARU、日本ガイシ、オークマ、ヤマザキマザック、CKDなどが並んでいます。
さらに、中部電力パワーグリッド、JR東海、名古屋鉄道など、電力・鉄道といったインフラ分野への就職実績もあります。
学科によって就職先の分野にも違いがあり、学校で身につけた専門知識や技術を生かして、それぞれの分野へ進んでいることが分かります。
進学状況|大学・専門学校への進学も可能
小牧工科高校は就職を選ぶ生徒が多い高校ですが、大学や専門学校などへの進学という選択肢もあります。
令和8年3月の進路状況では、27名が進学しています。内訳は、大学10名、短期大学1名、専門学校等16名です。
大学では、豊橋技術科学大学、愛知工業大学、至学館大学、大同大学、東海学園大学、名古屋学院大学、名古屋経済大学、名古屋芸術大学、名古屋文理大学、岐阜聖徳学園大学への進学実績があります。また、短期大学では中日本自動車短期大学への進学者がいます。
専門学校等では、トヨタ名古屋自動車大学校、名古屋工学院専門学校、HAL名古屋、中日本航空専門学校など、工業高校で学んだ内容とのつながりを感じられる進学先のほか、調理・美容・音楽・映像など幅広い分野への進学実績もあります。
「工業高校=卒業後は就職」と決まっているわけではなく、高校で専門分野を学んだうえで、大学や専門学校へ進んでさらに学びを深めることもできます。
入試情報 合格ラインを徹底分析
入試結果
残念ながら近年小牧工科高校は定員割れを起こしていますが、募集状況を見ていきましょう
推薦・特色選抜結果
2026年度
| 学科名 | 募集人員 | 推薦選抜 30%~45%程度 | 特色選抜 機械系 32人、環境 16人 | |||
| 志願者 | 合格者数 | 志願者 | 合格者数 | |||
| 機械 | (40) | 160 | 15 | 15 | 35 | 30 |
| 航空産業 | (40) | |||||
| 自動車 | (40) | |||||
| 電気 | (40) | |||||
| 環境科学 | (40) | 80 | 3 | 3 | 30 | 17 |
| 情報デザイン | (40) | |||||
専門学科の推薦枠は定員の30%~45%程度なので、
機械系 48人~72人程度
環境・情報 24人~36人程度
2026年度は推薦志願者は全員合格しています。
専門学科は推薦枠が普通科に比べると多いので、内申さえあれば推薦で行くのが一番よいでしょう。

推薦基準は各中学校でことなるので、なんともいえませんが合格者の平均内申が
23~25程度なので、
24前後あれば一度担任の先生に意思を伝えてみるとよいと思います。
一方、特色選抜は定員2割程度
機械系 32人
環境・情報 16人
となっています。機械系の特色選抜志願者が35人と多く、合格者30人なので5人不合格となっています。
環境・情報も同様に志願者が多く、志願者30人に対して、合格者17人となっています。
生徒像
①各学科の専門分野に興味があり、ものづくりにおける高い技術・技能の習得を目指して学習する意欲のある生徒。また、卒業後または上級学校進学後、工業に関する職業に就く意思が明確である生徒
②学習に限らず、学校行事や部活動、資格取得にも積極的に取り組みたいと考えている生徒
③専門領域だけでなく、他分野にも幅広く学習し挑戦する意欲溢れる生徒
入学検査
①面接
②特別検査(実技)
→紙を使った立体の構成造形

構成立体の練習はA3程度の厚紙を使って
・三角錐
・立方体
・正四面体
・三角柱
などを作る練習をするといいぞ。
生徒像
①各学科の専門分野について興味があり、専門的な知識や、情報を活用した技術の習得を目指して学習する意欲のある生徒。また、卒業後または上級学校進学後、工業に関する職業に就く意思が明確である生徒。
②「生活コース」の趣旨を理解し、男女共同参画の視点から、将来ものづくりをしながら仕事と生活を両立させることを目指して、幅広く学習し挑戦する意欲溢れる生徒。
③学習に限らず、学校行事や部活動、資格取得にも積極的に取り組みたいと考えている生徒
入学検査
①個人面接
②作文(400字以下、時間は40分、題は当日発表)

作文のお題は当日発表ではありますが
・中学校でがんばったこと
・高校でがんばりたいこと
・高校卒業にやりたいこと
など、面接で聞かれそうな内容をより具体的に書く練習をしておくとよいでしょう。
一般選抜・2次選抜結果
2026年度
| 学科名 | 一般選抜 | 2次選抜 | |||
| 募集人員 | 第1志願者数 | 第2志願者数 | 募集人員 | 志願者数 | |
| 機械 | 115 | 75 | 85 | 35 | 1 |
| 航空産業 | |||||
| 自動車 | |||||
| 電気 | |||||
| 環境科学 | 60 | 54 | 23 | 6 | 0 |
| 情報デザイン | |||||
合格者内申分布
2024年度~2026年度入試の愛知全県模試追跡調査結果をまとめました。
調査数が少ないので、ざっくりとした分布ではありますが傾向は十分つかめます。
【機械系】

| 年度 | 平均偏差値 | 最高偏差値 | 最低偏差値 | 平均内申点 | 最高内申点 | 最低内申点 |
| 2026 | 41.1 | 48.5 | 29.7 | 24.1 | 37 | 12 |
| 2025 | 37.3 | 47.9 | 28.7 | 23.1 | 29 | 15 |
| 2024 | 37.9 | 45.0 | 28.4 | 23.6 | 30 | 16 |
【環境・情報系】
| 年度 | 平均偏差値 | 最高偏差値 | 最低偏差値 | 平均内申点 | 最高内申点 | 最低内申点 |
| 2026 | 37.8 | 47.3 | 28.6 | 19.5 | 25 | 12 |
| 2025 | 36.9 | 48.5 | 27.8 | 24.3 | 32 | 18 |
| 2024 | 37.5 | 53.9 | 27.4 | 20.3 | 23 | 17 |

【機械・電気系】、【環境・情報系】どちらも定員割れを起こしているので合格者の最低内申がかなり低いです。
ただ、工科は理系なので数学や、理科が悪い・苦手な子は避けたほうがよいでしょう。合計の内申が低くても、数学や、理科は得意。ものづくりは好きだけど中学の実技や、文系教科が苦手だった子にはおすすめです。
一度相談してみませんか?
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小牧工科高校を目指している中学生・保護者の方へ
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という方は、名学館小牧新町校へご相談ください。
現在の成績や学校での学習状況を確認しながら、志望校合格に向けた学習方法を一緒に考えます。
まとめ

今回、小牧工科高校を実際に訪問し、学校説明や授業・実習設備の見学を通して感じたのは、高校3年間で専門的な知識や技術を身につけ、それを卒業後の進路につなげていく学校だということです。
自動車・航空・機械・電気・環境・情報デザインと、それぞれの学科で学ぶ内容は大きく異なります。だからこそ、「工科高校に行きたい」というところで終わらず、自分は何に興味があり、どの学科で何を学びたいのかまで考えて学校を選ぶことが大切です。
また、卒業後は就職だけでなく、大学や専門学校へ進学する生徒もいます。令和8年3月卒業生では123名が学校を通じて就職し、27名が大学・短期大学・専門学校等へ進学しています。
就職面では、2025年度に1,786社から3,132枚の求人票が寄せられており、トヨタ自動車、デンソー、三菱重工業、川崎重工業、JR東海など、さまざまな企業への就職実績も確認できます。
「ものづくりが好き」
「機械や自動車、電気、コンピュータに興味がある」
「高校で専門的な技術を身につけたい」
そんな中学生にとって、小牧工科高校はぜひ一度検討してほしい高校の一つです。
学校選びでは、偏差値や内申点だけで決めるのではなく、学校説明会や体験入学にも参加し、実際の設備や実習の様子を自分の目で見て、「ここで3年間学びたい」と思えるかどうかを大切にしてほしいと思います。

