こんにちは、公立高校受験に強い小牧市の個別指導学習塾
名学館小牧新町校 塾長の吉澤です。
さて、少し出遅れましたが2月19日(金)に愛知県教育委員会より
全日制一般選抜・推薦選抜等入学願書受付締切後の志願者数
が発表されました。
昨年度に引き続き、塾長独自の視点で倍率を見ていこうと思います。
愛知県公立高校倍率の見かけの倍率に騙されない!!

公立高校の受験で2校受験できるのは、実は愛知県だけなんです!!
他府県の方が愛知県の公立高校の倍率を見たら、むちゃくちゃ驚くはずです!!
2倍、3倍がゴロゴロいますからね。
愛知県は大変なんだな~
なんて思うことでしょう。
しか~し!!
これには実はからくりがありまして・・・
発表された締切時倍率とは、第一志願者と第二志願者の合計を募集人員で割ったものなんです!!
※2月22日(月)、24日(水)で志願変更が可能であるため、23日時点で発表されている倍率は仮のものとなる。
(締切時倍率)={(第一志願者数)+(第二志願者数)}/(募集人員)

普通そうですよね?

第二志願者の多くは、第一志望校に合格します。
実際に流れてくるのは1~3割程度なんですよ。
※最終倍率ではないので、傾向を知るための目安です
※(合計倍率)=(志願者合計)/(募集人員)
※(第一倍率)=(第一志願者)/(募集人員)

独自の指標として
『実質倍率』を考えてみましょう。
実質倍率を予想してみる!!

それでは今回は私が勝手に実質倍率(実際の倍率)を独自の算出方法により予想をしてみます。
数字が好きな方はお付き合いください。
先ほど解説したように、愛知県の倍率には第2志願者が含まれます。
第2志願者の多くは第1志願校に合格するので、第2志願校の選抜対象からはそもそも外れます。
というわけで、愛知県全県模試の追跡調査(2020 NEXT STAGE Vol.32)
で2020年度入試における合格者のうち第2志願者の割合を確認しました。
ただし、この結果は全県模試の追跡結果なので全数検査ではありません!!
中3がちょうど習っている『標本調査』なので、あくまでも参考程度にご覧頂ければ幸いです。
合格者のうち、第2志願で合格した合格者の割合をしまします。
(第2志願占有率)=(第2志望合格者数)÷(合格者数)
※全県模試の追跡調査結果をもとに算出しているので、実際の数字ではありません。
例えば、小牧高校の場合
2020年度入試の全県模試の追跡調査の結果
募集 人員 | 調査 人数 | 合格 者数 | 第1志願 合格者数 | 第2志願 合格者数 | 第2 志願 占有率 |
280 | 115 | 101 | 85 | 16 | 0.16 |
合格者のうち、第2志願で合格した合格者の割合をしまします。
(第2志望合格者数:16名)÷(合格者数:101名)=(第2志願占有率:0.16)
※全県模試の追跡調査結果をもとに算出しているので、実際の数字ではありません。
という具合に算出をしています。
各校で占有率は違いますし、同じ高校でも年度によって大きく変動もありますので、あくまでも参考値です。
とはいうものの結構近い値がでているのではと思っています。
尾張1群A、共通Aグループの倍率分析
1群A・共通A | 募集 人員 | 第一 | 第二 | 合計 倍率 | 昨年度 最終 倍率 | 第一 倍率 | 第二 志願 占有率 | 実質 倍率 |
旭丘 | 320 | 507 | 20 | 1.65 | 1.78 | 1.58 | 0 | 1.58 |
江南 | 320 | 431 | 97 | 1.65 | 1.62 | 1.35 | 0.01 | 1.36 |
松蔭 | 320 | 378 | 421 | 2.50 | 2.12 | 1.18 | 0.32 | 1.50 |
熱田 | 320 | 546 | 295 | 2.63 | 2.63 | 1.71 | 0.12 | 1.83 |
小牧 | 280 | 313 | 451 | 2.73 | 2.61 | 1.12 | 0.16 | 1.28 |
犬山南 | 200 | 89 | 245 | 1.67 | 1.73 | 0.45 | 0.32 | 0.77 |
旭丘高校
締切時倍率が1.65と昨年度より、0.18下がっています、昨年度に比べると第1志願者数が31名減少しています。
県内トップ校なので、第2志願者はたったの20名です。非常に難しい高校であることは変わりがありません。
江南高校
締切時倍率が1.65と昨年度より上がっており、第1志願者数は昨年よりも27名増加。
依然として人気が高い高校です。
松蔭高校
昨年度は最終倍率2.12と低い値でしたが、締切時倍率は2.50と人気が出たようにも見えます。
第1志願者数は278名と昨年より2名増えただけとなります。
ただ、第2志願者占有率が32%と非常に高い値です。
これは第2志願者のうち、100名ほどが流れてくる計算になります。
実質倍率1.5倍は非常に高い値で難化傾向です。
熱田高校
非常に人気が高い高校です。
サッカー部が強いのが有名で、スポーツ男子にはとても魅力が高い高校のようです。
第1倍率だけでも1.71倍。
第2志願者占有率は低いものの、実質倍率は1.83と非常に難しい高校です。
小牧高校
内容を見てみると、第1志願者数が313名と昨年よりも36名増えています。
第2志願者数が多い高校ではありますが、第2志願者占有率は0.16とそれほど高くないので、実質倍率は1.28とそれほど高い値ではありません。
犬山南高校
近年定員割れが続いておりますが、今年も定員割れが濃厚です。
ただし!!
合格するから大丈夫ではなく、高校に入ってから困るような学力ではいけません。
特に英語、数学など中学校の基礎知識を必要とする教科は今のうちにしっかりと頑張りましょう!!
尾張1群B・共通Bグループの倍率分析
1群B・共通B | 募集 人員 | 第1 | 第2 | 合計 倍率 | 昨年度 最終 倍率 | 第1 倍率 | 第2 志願 占有率 | 実質 倍率 |
菊里 | 320 | 404 | 385 | 2.47 | 2.42 | 1.26 | 0.50 | 1.76 |
尾北 | 240 | 229 | 243 | 1.97 | 1.93 | 0.95 | 0.11 | 1.06 |
小牧南 | 280 | 221 | 272 | 1.76 | 1.65 | 0.79 | 0.25 | 1.04 |
丹羽 | 280 | 238 | 152 | 1.39 | 1.41 | 0.85 | 0.14 | 0.99 |
犬山(普通) | 240 | 173 | 295 | 1.95 | 2.18 | 0.72 | 0.30 | 1.02 |
犬山(総ビ) | 40 | 50 | 12 | 1.55 | 1.60 | 1.25 | 0 | 1.55 |
小牧工 (機,航,自,電) | 160 | 128 | 131 | 1.62 | – | 0.80 | – | – |
小牧工 (環境,情報) | 80 | 71 | 44 | 1.44 | – | 0.89 | – | – |
菊里高校
尾張1群Bグループのトップ高。
第1志望:旭丘、第2志望:菊里
の組み合わせも多く、第2志願者占有率が驚きの0.50でした。
第1志願者も昨年よりも38名増加。
その結果、実質倍率も1.76と非常に難しい高校です。
尾北高校
第2志願占有率も0.11と低い値なので、実質倍率は1.06となっています。
定員割れを起こすことはありませんが、易化傾向です。
小牧南高校
近年定員割れが続いており、今年はどうなるか注目をしていました。
12月の希望調査の時点は定員割れの可能性があると思っていましたが、最終的には第1志願者数が増えてギリギリ定員割れしないのではと予想しています。
第1志願者は221名で昨年どよりも21名増加。第2志願者も272名と昨年よりも9名増えています。
第2占有率が0.25と結構高いために実質倍率は1.04となりました。
尾北から流れてきた可能性や、来年度から服がブレザーに変わる影響もありますかね?

丹羽高校
近年不人気が続く丹羽高校。
今年も定員割れの可能性が高くなっています。
ただ、小牧南や丹羽高校のように偏差値がそこそこ高いのに定員割れを起こす高校に学力がない状態で入学すると悲劇が起こります。
油断せずに当日点がしっかり取れるようにがんばってください!!
犬山高校(普通)
昨年度の最終倍率から下げ、締切時倍率が1.95となっています。
これだけを見るとそれほど低い値ではありませんが、第1志願者数は173名と昨年よりも47名も減っています。
第2志願者占有率が0.3と比較的高い値なので、実質倍率が定員割れギリギリの1.02となっています。
令和3年4月より、小牧工業高校から小牧工科高校に名前が変わります。
そして、小牧南高校と同じく制服がブレザーに変更されます。
募集は機械、航空産業、自動車、電気科合わせて160名
環境科学、情報デザイン合わせて80名
と複数学科合わせての募集のなっています。
昨年度は定員割れを起こしていますが、複数学科での募集で可能性は低くなっていますが、第1倍率は0.8、0.89と低い状況です。
尾張2群Aグループの倍率分析
2群A | 募集 人員 | 第1 | 第2 | 合計 倍率 | 昨年度 最終 倍率 | 第1 倍率 | 第2 志願 占有率 | 実質 倍率 |
一宮 | 320 | 387 | 11 | 1.24 | 1.43 | 1.21 | 0 | 1.21 |
明和 | 320 | 510 | 16 | 1.64 | 1.48 | 1.59 | 0 | 1.59 |
向陽 | 320 | 612 | 110 | 2.26 | 2.77 | 1.91 | 0 | 1.91 |
春日井 | 320 | 283 | 263 | 1.71 | 2.03 | 0.88 | 0.18 | 1.06 |
山田 | 280 | 393 | 211 | 2.16 | 2.59 | 1.40 | 0.07 | 1.47 |
春日井西 | 280 | 174 | 321 | 1.77 | 1.98 | 0.62 | 0.26 | 0.89 |
一宮高校
第1志願者数は387名と昨年の440名よりも53名減少と大幅に減っています。
易化傾向。
明和高校
県内のトップ校である明和高校ですが、締切時の倍率が1.73倍と昨年の1.48倍よりも上がっています。
第1志願者数を見ると、今年度510名/昨年度455名と55名も増えいています。
近年人気が上がり、難化傾向です。
当日点の1点が大きな差を生む高校ですので、1問1問を大切にして頑張りましょう!!
向陽高校
昨年の最終倍率は2.77と非常に人気がある高校です。
今年度は締切時倍率2.26と少し落ち着いた感じがします。
第1志願者数は昨年度 734名で、今年度 612名と100名以上減少をしています。
第1倍率、実質倍率ともに1.91と非常に難しい高校です。
春日井高校
偏差値の高い高校ですが、第1志願者は定員を割っています。
昨年度の最終倍率 2.03からさらに下げて、締切時倍率は 1.71と低迷です。
第2志願占有率も0.18と高くはないので、実質倍率は1.06と非常に低い値になり易化傾向です。
山田高校
名古屋市西区にあるレベルとしては小牧高校と同じくらいの高校です。
上小田井駅や、小田井駅からも近くアクセスのよい高校で昨年度の最終倍率が2.59と非常に人気の高校です。
今年度は締切時倍率 2.16と落ち着いています。
第1志願者数は昨年度 478名、今年度 393名と85名の減少となっています。
昨年度の高い倍率をみて、避けた生徒もいたのでしょうか。
ただ、実質倍率は1.47と非常に高く易化したとはいえ人気の高い高校と言えます。
春日井西高校
当塾からも毎年受験をする生徒がいる小牧高校と同じくらいのレベルの学校です。
近年倍率の低下が目立っていましたが、今年度の締切時倍率は1.77と非常に低い値です。
第1倍率は0.62、実質倍率は0.89と定員割れの可能性が出てきました。
尾張2群Bグループの倍率分析
2群B | 募集 人員 | 第1 | 第2 | 合計 倍率 | 昨年度 最終 倍率 | 第1 倍率 | 第2 志願 占有率 | 実質 倍率 |
瑞陵 | 320 | 398 | 564 | 3.01 | 3.06 | 1.24 | 0.46 | 1.71 |
千種 | 280 | 330 | 231 | 2.00 | 1.96 | 1.18 | 0.18 | 1.36 |
西春 | 360 | 315 | 220 | 1.49 | 1.83 | 0.88 | 0.21 | 1.09 |
春日井南 | 360 | 353 | 342 | 1.93 | 2.33 | 0.98 | 0.18 | 1.16 |
北 | 280 | 265 | 197 | 1.65 | 1.93 | 0.95 | 0.23 | 1.18 |
春日井東 | 160 | 115 | 215 | 2.06 | 1.54 | 0.72 | 0.47 | 1.18 |
瑞陵高校
2群Bグループで、千種高校と並ぶトップ校。
第1志願者も第2志願者も多くとても人気が高い高校です。
倍率は下がっていますが、第1志願者は昨年よりも14名多い 398名。
第2志願者占有率が0.46と高く実質倍率は1.71と非常に難しい高校です。
普通科にはコスモサイエンスコースという特別な理系コースも用意されています。
千種高校
締切時倍率は2.00と昨年度最終倍率の1.96よりも少し上げています。
第1志願者数は330名と昨年の348名よりも18名減っています。
第2志願者数が昨年よりも多いために全体の倍率が上がっています。
明和ー瑞陵
向陽ー瑞陵
の組み合わせから、流れてきた可能性があります。
西春高校
今年度の締切時倍率は1.49と昨年度の最終倍率1.83より大きく落としています。
第1志願者数は今年度 315名と募集人員 360名を下回っています。
実質倍率は1.09倍と定員割れを起きないですが、易化傾向です。
小牧南高校よりも少しレベルが上がる高校で、小牧市からも結構受験者がいる高校です。
小牧南高校よりは、大らかなイメージで昨年度の国公立合格者数は27名と少し低迷気味です。
締切時倍率は 1.93と昨年度の最終倍率 2.33よりも下がっています。
第1志願者数が353名と募集人員を下回っており、実質倍率は1.16と易化傾向となっています。
名古屋市の北区にある高校で、小牧高校や丹羽高校と同じくらいのレベルなので小牧市からは受験者が少ないイメージです。
締切時倍率は 1.65と昨年度の最終倍率 1.93から下がっています。
第1志願者数は今年度 265名、昨年度 305名と40名減少。
第2志願者数も昨年よりも38名現象して、197名となっています。
実質倍率は1.18と易化傾向です。
近年定員割れが続き、今年度は募集人員を40名減らし160名と小さな学校となっています。
(昨年度は48名の定員割れ)
第1志願者 115名と昨年度よりも27名増加しています。
実質倍率も1.18となり、今年度は定員割れを免れそうです。
まとめ
